対談
2007年4月20日、オーバルネクストの本社会議室にて占星学者のレイモンド・A・メリマン氏と弊社代表取締役社長坂元修二の対談が行われました。下記にその内容を記します。


長期間で一貫性、他の手法と併用を


【坂元】 アストロロジー(占星術)を使って分析を始められたきっかけは、どのようなものですか?

【メリマン氏】 始めた理由は、私の顧客(会社)の一つが、市場のタイミングに関して、占星術と市場に関係があるのではないかと考えたことにあります。そこで調査をするために私を雇って、企業20社の株価の変動と占星術との間の何らかの関係を見ようとしたのです。
彼らは、20社の設立記念日と株価の変動を提供してくれました。私の仕事は今後6カ月間に何らかの有望な関係が見られるかどうかを分析することでした。それは、1978年のことでした。私は、設立記念日と株価の変動から分析して、
その内の5社がその後6カ月間に有望な動きをすると判断しました。
次の6カ月間に、これらの企業は28%の値上がりをしました。つまり1978年は、大変成功した年でした。(選択した)すべての企業が値上がりしました。これによって、何らかの研究するべきものがあるという確信を持ちました。これが最初です。それまでに私は、占星術を12年間研究していました。
その後は、商品にも目を向けました。2年後(1980年)には、金と銀が歴史的な高騰をしました。私は最初の本である「金市場とジオコスミック指標の関係」を、2年間かけて執筆しました。
それを執筆した時に、ファイナンシャル・ニューズ・ネットワーク(FNN)がこの本を入手して、1982年に連絡してしました。それからは、金市場のコントリビューター(寄稿)のアナリストになって、FNNに1週間か2週間に1回行きました。

【坂元】 そうですか。すばらしいですね。

【メリマン氏】 そして、1986年には、ウォールストリートのプルデンシャル・ベーチェ証券で働き始め、そこでは8年間働きました。そこで、鏑木さんと知り合いました(笑)。
1990−1994年には、リテール商品先物(ブローカー)のペイン・ウェバーでバイスプレジデントを務めました。
1994年には、独自の分析を追求するために、ペイン・ウエバーを退社して独立し、ペイン・ウェバーや他の複数の企業のためのアナリストになっています(笑)。

【坂元】 最初にこの分析方向を市場に発表した時の感触、反応はどうでしたか?

【メリマン氏】 大半の人は懐疑的だったです。いまもそうです(笑)。
金融市場と商品市場を分析して、占星術を使用してトップとボトムを予測しようとする人はたいへん少ないです。ごく少数です。プロとして分析するのは、多分5人程度でしょう。だからニッチです。

【坂元】 私もその過去の実績を聞いてなければ、信じることができなかったです。

【メリマン氏】 みんなそうです。大半の人は懐疑的です。
しかし長い期間を通じて見ると、一貫性があることから、彼らは、必ずしも占星術を信じる必要はないものの、マーケット・タイミングにおいて、何かがあるのではないかと考えるようになります。

【坂元】 相場をやってる人は、何にでもすがりつくような思いですからね。

【鏑木氏】 日本にも「気学」とかが、ありますからね。

【メリマン氏】 これは、すばらしいツールで、あなたが一時的なトップと一時的なボトムをピンポイントするのを助けます。しかしこれは、他の分析、テクニカル分析やサイクル分析など、他の分析方法と併用して使用するべきです。組み合わせて使用すると価値があります。


占星術は難しい手法だが、最も正確で有効


【坂元】 いろんなところでセミナーをされてますが、昔と最近のお客様の反応はどうですか?

【メリマン氏】 私の講演を聴きに来る大半の人は、私のことをよく知っていますし、私の著作物についてもよく知っております。そして、彼らが私の著作物をよく知っているなら、皆関心を持って来ます。
彼らは、私の思考する方法を知りたがっています。私は、他の人とは考え方や見方が違いますから。彼らは、私の考えや見通しを知りたがっています。

【坂元】 私も、ぜひ教えてもらいたいし、ぜひ聞きたいと思います。

【メリマン氏】 大半の人は、私の分析方法を学ぶことに関心にあります。これは多くの勉強が必要だからです。私は、自分のやるこを真剣にやりますし、一貫してやりますので、彼らは私の出す結論を知りたがってます。

【坂元】 分析には特別の知識とかが必要ですか?

【メリマン氏】 もちろんです(笑)。やっていると思いますが、サイクルズを理解する必要があります。またこれもたぶんやっていると思いますが、テクニカル分析も理解する必要があります。さらに大半の人がやっていると思いますが、パターン認識も必要です。しかしそれに加えて、占星術の理解が必要です。でもこれがとても難しいのです。
占星術は、他のすべての科目よりも難しいです。これは、サイクル分析、テクニカル分析、パターン認識、トレンド分析よりも難しく、最も難しい手法ですが、最も正確なものです。そして有効です。

【坂元】 今後セルビアとか、ロシアとか、チリとか行かれるようですが、ラテンアメリカ、ロシア、ヨーロッパでも、占星術の人気が高いですか。

【メリマン氏】 米国以外では、ドイツのケルンにも事務所があり、彼らは、私の著作物をドイツ語に翻訳していて、ドイツとスイスでは人気があります。私は、南米で講演し、オランダ、英国でも講演します。

【清水】 これらの国の聴衆の反応はどうですか?

【メリマン氏】 日本に比べると、一層懐疑的です(笑)。私としては、日本は最もいい国だと思います。日本人も懐疑的ではありますが、日本人は、何でもありうる、ということを信じています。
欧州やアメリカに行くと、個人主義の考えが強調されています。バリヤーを破って、彼らが支配できない何かが作用するのだ、ということを伝えるのは難しいです。日本はより簡単です。日本人は、寛容に受け入れてくれます。

【坂元】 相場の予測以外に、個人の生活などで占星術は使用されるようなことはありますか。今日はランチに何を食べるか、とか(笑)。

【メリマン氏】 自分が占星術師で、占星術を理解していますと、惑星の位置がいつも頭に入っています。惑星の位置を知って、いかなる状況でもその場の強さ弱さを頭においています。
たとえば、今日は月はジェミニ(ふたご座)にあります。月がジェミニにあると、人々は好奇心を持ち、知識を得ようとします。私は心を開いて、いろいろな人と話をして意見を交換します。
たしかに私の日常生活では、私は月の位置や天体の位置を意識して行動しています。それが私に何が可能で、何の可能性が低いかを教えてくれます。


昨年は最大の成功の年、利益は400%


【坂元】 失敗談とか成功談とか具体的にあれば、教えていただけますか。

【メリマン氏】 最大の失敗ですか。私は、失敗から学びます(笑)。失敗から学ぶことは重要です。
1984年には、ジュピター(木星)が太陽に共にありました。占星術のお告げでは、それは成功の時期となるはずでした。しかし同時に、誇張してエクセス(過剰)に行く時期でもありました。
そこで、この私の最大の成功であるべき時期は、私の金融市場での最大の損失の時期ともなりました。私はポジションを多く建てすぎたのです。
しばらくは、成功しました。私は、大変成功していました。しかし私は、あまりに長く維持しすぎました。そして、相場の流れが変わって、私に不利になってしまったのです。それが私の最大の教訓でした。オーバートレードをしない、オーバー投資をしない。
これが失敗です。私は、より慎重にやるようになりました。
成功の方は、昨年が最大の成功の年でした。占星術的にベストだったわけではありませんが、ベストの年でした。つまりうまく取引して、最大の利益を収めました。たぶん400%です。

【坂元】 それはなにをトレードされたのですか?

【メリマン氏】 銀とトウモロコシ。そして金もです。そんなに多くは取引してません。たぶん20回以下です。でも、すべて成功でした。

【清水】 石油は取引しませんでしたか?

【メリマン氏】 いいえ(笑)。

【清水】 やれば、もっと利益を拡大できたかも知れませんね(笑)。

【メリマン氏】 そうかも知れませんね(笑)。でも私は、この3つの市場に固執してます。

【坂元】 銘柄の絞込みにも、有効ですか?

【メリマン氏】 はい。占星術は、取引するものの選択にも有効です。


確率は70〜80%台、商品は2020年まで良い時期


【坂元】 私たちは、予測を出している会社ですが、今年はなにがいいか教えてもらえますか。

【メリマン氏】 有望なものですか? 多くのものがあります(笑)。私はまだ、トウモロコシが有望な投資先だと思います。いま良くやっているすべてのものは、今後も良くやると思います。ただ、あと4週間の間には問題が発生するでしょう。
金は、まだ良いです。(外国)通貨もまだ良いです。しかし、あと4週間には問題が発生するでしょう。
ドルは、あまり良いとは思わないですが。ドルは良くなかったですし、今後も良くなるかどうかはわかりません。
私は取引をして、市場の動向を見ていますが、私は今後2−5週間には大きなリバーサル(基調転換)があり、その後で大半の市場で、トレンドが再び戻ると思います。

【坂元】 相場には波がありますが、トップとボトムを確実に予想したいというのは、相場をやる人にとって切実な願望です。それをいとも簡単に予測されるのはうらやましいですが、どのぐらいの確率でそれは当たりますか?

【メリマン氏】 私としては、多分70%台の後半から80%台の前半です。100%ではありません。私は完全ではありません。私は、間違いや失敗をします。ただ、顧客はそれでも私を信頼しています。私は失敗しても、またトラックに戻るからで、一貫しているからです。

【坂元】 先ほど、銀とトウモロコシで優秀な成績だったとの話ですが、株式とか債券の投資はされなかったですか。

【メリマン氏】 昨年は、1回だけ株の取引をしました。それは5月にショート(売り)したのです。でもあまり良くなかったです。年の後半にも、大きな下げを予測して、ショートしようとしましたが、その下げは来ませんでした。つまり私の分析は正しくなかったのですが、売り建てできなかったので、取引としてはOKでした。

【坂元】 ファンダメンタル的に見ても、株よりもコモディティの時代で、投資して利益が出るチャンスが続くと思います。どれぐらいの期間、今年、来年ぐらいは、コモディティは大丈夫ですか?

【メリマン氏】 占星術では、16−18年サイクルがあり、それによって株がベターとなったり、商品がベターとなったりします。
株のサイクルは、1982−2001年に強気でした。商品は、2001−2020年に良い時期となると思います。

【坂元】 我々にとっては良いニュースですね。

【メリマン氏】 そうです。商品は、長期のポジションとしては、次の13年間では、株式よりもベターです。
商品は、これまでもそうです。過去6年間もそうです。過去6年間は、株も良かったですが、商品はより良かったです。


11月以降の「第3フェーズ」はパワフル相場に


【坂元】 基本的にアップトレンドが続くだろうと思っていますが、これから特に注意するべき事象、イベント、時期があれば教えてください。

【メリマン氏】 あります。例えば金や銀ですが、これらは基本的に20年間は上昇ですが、これらには8年半サイクル/9年サイクルがあり、これらのサイクルは、このディケイド(2000−2009年の10年の期間)の末には終わりが来ます。ですから、まずトップをつけた後、ディケイドの終わりか、次のディケイドの初年(2010年)にかけて大きく下げることになります。それから、再び上昇に転じます。
トップの時期は、今後2年間のいずれかです。ボトムの時期は、2009−2011年のいずれかになります。

【坂元】 ちなみに今年は、何年目になるのですか?

【メリマン氏】 8年半サイクルの中には、3つの34カ月のフェーズ(期間)があります。2つ目の「34カ月フェーズ」が今年終わりになります。おそらく5月−11月の時期です。したがって、5月−11月には大きな下げがあると思います。それが、「第2フェーズ」(の終わり)です。
その後「第3フェーズ」が始まります。これは、新たな高値をつけないかも知れませんが、相当パワフルになる可能性もあります。これが3年後には、大きな下げとなります。

【坂元】 我々のアナリストにそれを今日伝えます(笑)。
最後にひとつだけ。占星術の分析システムをお持ちと聞きましたが、それは通常のPCで動くソフトですか?

【メリマン氏】 それは、「ファイナンシャル・アストロロジカル・リサーチ」です。これは、データがあるなら、どんなチャートでも作成して、そのデータを分析するものです。
それは、どのような惑星の組み合わせ、太陽・月の組み合わせなどが、高値、安値、リバーサルに対して、最も有力な相関関係があるかを示します。あなたはプログラムをして、将来のこれらの動向を知ることができます。これは、トレンド変化の先行指標を与えるものです。

【坂元】 我々は、国内の商品のデータ、米国の主要な穀物のデータ、為替、それから今後株とかのデータを多数持っていますが、そうしたデータを利用して分析するのは可能でしょうか。

【メリマン氏】 はい。このソフトに基づいて、どのようなデータも分析できます。ソフトは、どの占星術的シグネチャー(符号)が、特定の株や商品に対して、明確かを知ることができます。次のターン(転換)の時期とかです。
ただ、あなたは、プログラムの有効な適用のためには、占星術を少しは知っておくべきです。マニュアルは、わかりやすくて、60ページほどの薄いものものです。
ただ、判断が必要な場合があります。多くのシグニチャー(符号)が短期間に発生しますし、これらは矛盾して見えます。
そこで、あなたは中間(ミッドポイント)のアイデアを適用する必要があります。クラスター(一団、まとまり)の開始と終了を知れば、その中間が変化の時期となります。そうした判断が必要です。
すべてがメカニカル(自動的)だといいのですが、そうではありません(笑)。判断が必要です。

【坂元】 価格のデータだけではなく、需給統計、金融統計、在庫、作付けなど、我々はいろんなデータをもっていますが、こうしたファンダメンタル的な統計データも、分析には有効ですか?

【メリマン氏】 はい。これらの統計、たとえば穀物生産などにはサイクルがあります。これらは、おそらくいろいろな惑星やサインと相関関係を示すと思われます。
例えば、ある年にジュピター(木星)が一定のサインだと、豊作になり、ジュピターが別のサインだと、凶作になることがあります。ですからそうした統計は、有効だといえます。

【坂元】 メリマンさん、もし日本でビジネスを考えておられるのなら、ぜひ私たちと組んでください。

【メリマン氏】 彼(鏑木氏)が、私のエージェントです(笑)。ぜひやりたいと思います(笑)。お誘い、ありがとうございます。

編集後記
来社の翌日21日、東京・大手町のサンケイプラザで協栄物産主催のセミナー。翌週28日には大阪でも同セミナーを実施し、いずれも大盛況となったようです。同氏のアストロロジー(ジオコスミック)論に対する投資家の関心度の高さの証明であり、今後日本でもさらに普及する可能性を感じました。
同氏はセミナーの合い間にプライベートの温泉旅行に出かけるなど、日本の情緒も満喫したようです。
著名な同氏を迎えたことを光栄に思うとともに、今後は同氏の情報を発信していきたいと考えています。


略歴
1946年 米国ミシガン州ポンティアック生まれ。
1969年 ミシガン州立大学卒業。(心理学専攻)
1969年〜1972年 研究生としてミシガン州立大学、ミシガン大学、オークランド大学で、臨床心理学を研究する。
1977年 The Solar Return Book of Prediction 並びにEvolutionary Astrologyを出版し、占星学者として国際的な評価を得た。
1981年 「MMAサイクルズレポート」を発行。米国におけるサイクル・アナリスト、アストロロジャーの第一人者として、以来現在まで、国内外のインベストメントバンク、商品取引会社、個人投資家等で読まれ、好評を博している。
1986年〜1987年 プルーデンシャル・べーチェ証券 コモディティースペシャリスト
1987年〜1990年 シアソン・リーマン・ハットン イベストメント・エグゼクティブ
1990年〜1994年 ペイン・ウェバー証券 アカウント・バイスプレジデント
1994年〜2001年 ISAR(The International Society for Astrological Research Inc.)会長
1995年 レグルス賞受賞(Regulus Award for Enhancing the Professional Image of Astrology)。
現職 投資顧問会社 Merriman Market Analyst Inc. 社長。

著書
1976年 The Annual Forecasts Book
※1976年より毎年12月に翌年の「フォーキャストブック」を発行現在まで続いている。1995年より日本語訳版が投資日報社より発行されている。
1977年 The Solar Return of Prediction Evolutionaly Astrology: The Journey of the Soul Through States of Consciousness
1982年 The Gold Book: Geocosmic Correlations to Gold Price Cycles
1991年 Evolutionaly Astrology: The Journey of the Soul Through States of Consciousness(改訂版)
1992年 The Sun, Moon, and Silver Book: Secrets of Silver Trader
1994年 Merriman on Market Cycles: The Basics
※1995年 日本語訳版「相場サイクルの基本」(投資日報社)
1995年 Basic Principles of Geocosmic Studies for Financial Market Timing
※1997年 日本語訳版「相場アストロロジーの基本」(投資日報社)
1997年 The Ultimate Book on Stock Market Timing Vol.1: Cycles and Patterns in the Index
※2000年 日本語訳版「究極の株価タイミング」(投資日報社)
1998年 The New Solar Return of Prediction(改訂版)
1999年 The Ultimate Book on Stock Market Timing Vol.2: Geocosmic Correlations To Investment Cycle
2001年 The Ultimate Book on Stock Market Timing Vol.3: Geocosmic Correlations To Trading Cycles