竹本淳一の鞘取りの極意 情報提供:投資日報

基礎知識から応用まで No.11

 同銘柄・異限月の鞘取りと比較して、リスク&リターンが高いとされる、異銘柄の鞘取りについて述べていきます。板寄せ銘柄の鞘取りを中心に説明をしていきます。

 現時点で比較的取り組みやすい異銘柄の鞘取りは、東京NG大豆と東京一般大豆の組み合わせ・東京アラビカコーヒーと東京ロブスタコーヒーの組み合わせ・東京ゴムと中部ゴム指数の組み合わせなどがあります。

 異銘柄の鞘取りを行う場合、重要なのがサヤのグラフになります。これは、ブロック帳よりも重視するべきです。

 先限同士の価格差のサヤグラフを見て、大きな流れ=トレンドに決して逆らわないようにしてポジションを組む必要があります。その理由として同銘柄・異限月同士の鞘取りと比較して、サヤの値動き自体が大きいためです。

 次に、ペアを組む際に銘柄ごとに倍率を調整する必要があります。例えばNG大豆と一般大豆の鞘取りでしたら、倍率が異なりますので、NG大豆5枚に対して一般大豆を1枚とするのが普通です。また、アラビカとロブスタの鞘取りにおいては、ロブスタコーヒーの流動性は期先以外の限月が非常に薄いため、ロブスタの当限〜4番限までは利用しないほうが賢明でしょう。


 アラビカとロブスタの鞘取りを見ると、面白い事に最近はアラビカは比較的大きな順ザヤ・ロブスタは同ザヤか小さな逆ザヤのことが多いです。仮に相場があまり動かないと仮定して、アラビカの先を売り、ロブスタの先を買って放置したとすると、限月切替りの際に理屈の上では、アラビカは順ザヤのサヤ滑りで鞘の分だけ利益になりロブスタはその影響は僅かの為、【アラビカ順ザヤ・ロブスタ逆ザヤ】状態が継続している限りは、アラビカ売り・ロブスタ買いが有利になります。

 但し、これはFXにおけるスワップ金利のようなものであり、大切なのは、あくまでも先限同士のサヤの大きな流れです。理屈上で正しくとも逆行することはよくあることです。先限同士のサヤ値の動きと、ブロック帳の流れとが噛みあった時が仕掛けるチャンスと言えます。

基礎知識から応用まで No.12

 異銘柄の鞘取りの中で比較的取り組みやすいのが、東京NG大豆と東京一般大豆の鞘取りです。

 一般大豆の方は強力な除草剤に耐性がある遺伝子を組み込んである為、生育時に強力な除草剤を数回散布すればよいため、生育コストが従来よりも安く済みますが、NG大豆は、その遺伝子組み替えをしていないため、従来どおりの弱い除草剤をより多く散布する必要があるため、コストがかかります。このため、NG大豆の価格は一般大豆の価格と比較して、高い状態=プレミアムがついた状態が続いております。


 昨年度、二〇〇六年からのNG大豆と一般大豆のサヤの値先限同士をグラフにしてみました。二〇〇六年は、縮小の極値が、2000円前後。拡大の極値が、4800円前後でした。上下2800円前後の少し大き目のレンジ相場であった。と後になれば分かります。

 しかし、二〇〇七年度に入ってから、このサヤの極値が簡単に昨年の値を抜いてしまいました。4月初旬、現時点でも拡大のトレンドは続いているように見えます。その理由としてコーン・大豆といった穀物相場全体の大幅な上昇により、先物の価格自体が大幅に上昇→サヤの値も必然的に大きくなったことが挙げられます。

 昨年のデーターを参考にするのは悪くは無いのですが『去年は4800円近辺が拡大の極限値だったから、これ以上拡大するハズが無い!』と縮小狙い【NG大豆5単位売り:一般大豆1単位買い】で損切りを明確にせずにナンピンで次々に仕掛けていくと、鞘取りといえども大きな含み損を抱えてしまうことになります。

 異銘柄同士の鞘取りの場合は、サヤ値の変動が大きいため、全体の大きな流れをつかみ思い切ってその方向に乗ることも必要です。もしも縮小狙いで仕掛けるのであれば資金配分に余裕を持ち、損切りのポイントを定める=目先のサヤ値の天井を確認してから、仕掛けたほうがよいでしょう。

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基礎知識から応用まで No.13

 先週解説した、東京NG大豆と東京一般大豆の鞘取りについて、今週は、ブロック帳で解説していきます。

 NG大豆も一般大豆も、07年4月の現時点では順ザヤ状態です。ここでサヤ滑りの概念を頭に入れて見てみます。もしもNG大豆も一般大豆も(一)順サヤの状態があまり変わらず、(二)原価格の値動きもレンジ相場で推移して上げ下げがあまり無いと仮定した場合に、NG大豆の期先限月を売り建て、一般大豆の期先限月を買い建て、次の納会日を迎えたらどうなるでしょうか。


 4月13日のNG大豆の先限・2月限―5番限・12月限の隣同士のサヤ値は、1040円。一般大豆の先限・2月限―5番限・12月限の隣同士のサヤ値は、930円。上記二点を仮定とした理屈の上では、売り建てたNG大豆はサヤ幅1040円利益になり、その一方で一般大豆はサヤ幅930円損失、トータルでは110円の利益になる可能性を持っております。


 この値は、6×6の異銘柄ブロック帳の右斜め上の数字NG先限―一般先限6220マイナス、一つ左斜め下の数字NG5番限―一般5番限6110とイコールになります。

 同様にNG大豆の5番限―4番限の隣同士のサヤ値は1820円・一般大豆の5番限―4番限のサヤ値は560円。NGの5番限を売り、一般の5番限を買いで持ち次の納会日まで保持すれば理屈上では、その差額としては1260円の利益になるであろうとの可能性を持っています。

 ただし、注意したいのがこの数値はあくまでも期待値であります。この異銘柄のブロック帳の値は、あくまでも4/13のであるに過ぎませんので、サヤ全体の流れを読むためには、先限同士・5番限同士等のサヤのグラフを第一に重視するべきです(サヤグラフ7:ブロック帳3)。

 この場合ならば、サヤグラフを見て拡大のトレンドが反転したと確信を持ち、その上で6×6の異銘柄ブロック帳を参考にして、損切も定め、チャンスが大きいペアを狙って仕掛けたほうがよいでしょう。

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基礎知識から応用まで No.14

 異銘柄同士の鞘取りにも各種の組み合わせがありますが、まず注意する点として、「果たしてこの組み合わせは関連性がありかつリスクを抑えられるのかどうか」を、検証する必要があります。ネット上で流行っているというだけで、安易に取り組まない方がよい組み合わせもあります。


 例えば、ガソリンと原油あるいは灯油と原油の鞘取りのことをクラックスプレッドと呼びますが、これはグラフを見れば分かりますがガソリン・灯油の片張りが少し緩衝されるぐらいと思ったほうがよいでしょう。理由として、ガソリン・灯油の変動幅と比較して原油の変動幅は小さいからです。サヤ値の変動が、結局ひとつの銘柄の上げ下げに支配されてしまうのです。


 このような組み合わせは東京ゴムと中部ゴム指数のペアや、東京一般大豆と東京コーンのペアでも発生します。東京ゴムのストップ高安の幅は一〇円ですが、中部ゴム指数の幅は六円。突発的な大暴騰が来たときに、東京ゴム売り―中部ゴム買いのポジションで仕込んでいると、1組に対して、一気に四円幅=四万円の含み損が発生してしまいます。

 また東京コーンと東京一般大豆の鞘取りですが、こちらも値動きに関連性があるとはいえ、サヤ値の変動幅が非常に大きい。一般大豆のS幅は千円。コーンは五百円だが倍率は大豆が五十倍、コーンが百倍のため、大豆2枚にコーン1枚で仕掛けるのがセオリーでした。

 07年度前半だけを見ても、たった1日で十万円のサヤ変動が数回発生しています。コーンの倍率が、4月度の新甫発会から百倍から五十倍に変更になり、S幅も八百円になったため、戦略も変更が必要となりました。

 方向性が合っていれば、利益幅は大きいですが、ヘタに頑張ってナンピンを行い回復をしなかった場合、片張り以上の損失を被る事もあります。

 結論として、鞘取りをする目的として、安定的な資産運用を第一に考えている方は、これらの異銘柄の鞘取りは、あまり手を出さないほうが良いでしょう。

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基礎知識から応用まで No.15

 今回は、同銘柄・異限月の鞘取りで、逆ザヤの場合の実例を紹介いたします

 逆ザヤには、大きく分けて、何らかの状況で品不足が懸念され、期近価格が高騰して起こる品不足の逆ザヤと、大衆の投げにより先限価格が大きく崩れ、先限から一気にサヤが縮小して逆ざやに到る前途悲観型の逆ザヤの2パターンがあります。今回紹介するのは分かり易い品不足の逆ザヤの例です。


 0五年六月、東京ゴムは期近価格主導で上昇を続けており、従来の順ザヤからじりじりと逆ザヤに変化していきました。もうすぐ納会日を迎える六月二一日の大引けではブロック帳は上記の通りです。

 これを参考に翌日二十二日の寄付で、私はリスクが小さい取引として、定番の先限と3番限を選択せず、4番限のH月限度を買い建て、同時に先限のJ月限を売り建てました。値段が高い期中を買い、値段が安い期先を売り逆ザヤの拡大を狙いました。サヤ値は▲マイナス1.2円でした。

 このときの損切りポイントとしては、▲1.2→0以上になってしまった、すなわち逆ザヤ状態から同ザヤ→順ザヤに転換してしまえば潔く見切るという前提です

 仕掛けた時の、ブロック帳の左ナナメ下の値=5番限月―3番限の値に注目。▲4.3円です。二一日の時点では、将来的には、これぐらいの価格までサヤ値が拡大する可能性もあると示唆していたのです。


 仕掛けてからすぐに利益が乗り出しました。そして、二四日の納会日をまたいだため、J―Hのペアは、先限―4番限の位置から、5番限―3番限の位置へと切り替わりました。ブロック帳での位置も異なっていることに注目をしてください。短期ですがサヤ出世を有利に活用出来ました。


 決済をしたのが、日柄的にも10日を過ぎた七月一日。  サヤ値は▲6.6円で成立。  利益金額は、▲6.6―▲1.2=5.4円×5000倍→1組につき27000円でした。

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基礎知識から応用まで No.16


 07年5月半ばまでの、これまでのNG大豆のサヤの動向を見ていきましょう。

 NG大豆自体は証拠金が非常に安く現時点で1・5万円鞘取りをするに当たって1組3万円で可能なため練習には良い銘柄です。6番限―3番限のサヤの動きをグラフで見ると、1月11日+980円・3月23日+1350円を底値に、順ザヤ状態が続いています。ただし例年と比較して、上四半期の1〜3月にかけては、サヤ値はかつて無いほど急激に動きました。1月11日+980円〜2月6日+5880円まで拡大。そこから2月20日+2010円まで縮小。その後は、限月が切り替わりダマシの急拡大の後、急速に縮小。とサヤ値自体が非常に大きなトレンドを描いて動き、さらにトレンドの転換が急激で押し目や戻りが見られず、素早く方向性を切り替える必要がありました。

 最近では3月23日の+1350円を起点に、トレンドラインを引いてみると、ゆるやかな右肩上がり=拡大のトレンドが継続していると言えます。ただし1月〜3月末までのサヤの動きと異なり、3日〜5日間、1200円前後拡大しては、押し目をつける=縮小をした後に、再び拡大を繰り返すといったパターンが続いております。 

 このゆるやかな拡大のトレンドが継続する限り、分割で拡大狙い方針で仕掛けて、先限を買い建て、3番限を売り建てる3日〜5日ぐらいの短期での仕切りを繰り返す。といったやり方が有効でしょう。

 ここでタイミングよくドテンを繰り返せば拡大と縮小と、双方で利益を取れそうですが、イザやってみると、難しい。タイミングを外すと焦ってしまう事がありますので慣れないうちは、拡大トレンドの押し目=少し縮小した所でやや逆張り気味に、順ザヤの拡大狙いのみを仕掛ける方針に徹したほうがよいでしょう。

 リスクを抑えるのであれば、6番限―4番限なども検討すべきです。

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基礎知識から応用まで No.17


 鞘取りを行う際に気をつけたいのが、商品市場での理屈を超えて時として、モノの価格が逆転してしまうことが、発生します。そういったときに、頑張りすぎて、理屈を通そうとしてはいけない。

 私は建玉していないが、ネット上でかなりのトレーダーが行っていた取引例をあげてみます。

 アラビカコーヒーと、ロブスタコーヒーでは、アラビカのほうが高品質・ロブスタは味などがそれより劣っているため、現物価格ではアラビカのほうが高いのが常識でした。2006年6月22日。アラビカ当限価格 15320円 ロブスタ当限価格 15950円。サヤは、▲630円。

 上場以来この日まで、アラビカの当限価格が、ロブスタの当限価格を下回るということは、ありえなかったのです。

 当限価格は、現物価格に直結している為、これはおかしい!いずれ回復するだろうと、アラビカの当限を買い、ロブスタの当限を売りでペアを組み、鞘取りを仕掛けた方も多かった。

 私が仕掛けなかった理由は、@当限価格を利用しての鞘取りは、出来高が小さいため敬遠していた。A納会日の7月14日まで、わずかしかなかった。では、最終的にどうなったか?

 納会日7月14日には、アラビカ12180円。ロブスタ19340円。結局サヤは回復せずに、なんと、▲7160円の逆ザヤになってしまいました。

 もし仕掛けていて納会日までずっと損を切らずに持っていたとしたら、12万円の証拠金に対して、▲7160―▲630=▲6530円×50(倍率)=326500円の損失でした。

 07年に入ってからは5月16日終値に一時的ではあるが、先限価格においてでさえアラビカとロブスタの価格が逆転をしてしまいました。▲100円の逆ザヤ

 鞘取りを好む方は、確率や統計に強く、理屈っぽい方が多いのですが、金額ベースでの損切ポイントを超えると理屈云々よりも、まず逃げることを遵守してください。

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基礎知識から応用まで No.18


 07年の5月下旬にかけて東京一般大豆のサヤは、著しく順ザヤが縮小しました。先限C月限―3番限I月限のサヤ値は、5月18日+2550円をピークに急速に縮小し、週末25日には、+610円となりました。事前に予測することは可能だったのでしょうか。そして今後どうなるのでしょうか。


 まず今回の先限―3番限のサヤの縮小は、07年1月中旬の、サヤ縮小の時と、かなり事情が異なっています。図表のサヤグラフとブロック帳を見ると、1月17日では、確かにサヤグラフ上では縮小トレンドの模様ですが先行指標でもある5番限―2番限のサヤ値+1660円の方が、先限―3番限+360円と比較しても上値です。期近3本が大幅な順ザヤ状態であり、サヤ滑りによる拡大も、可能性として期待できるため、損切ポイントを±0に定めて拡大方向に逆張り的に仕掛けました。


 一方5月下旬のサヤの縮小では、当限〜3番限が、ストップ高を連続でつけ、他の限月はそれほど上げないという、露骨な期近主導によるサヤ縮小となりました。順ザヤ状況下でも当限と2番限のサヤ値のみが、小さな逆ザヤになること自体は、一般大豆においては05年・06年もしばしば発生していますが、5月22日では当限と2番限▲110円のみならず、2番限と3番限の間までもが逆ザヤ▲190円に転換してしまいました。

 この時点で、順ザヤの拡大方向に仕掛けていた方は一度見切りをつけて損切りをするべきでした。私はここで順ザヤ縮小狙いの、期中買い、期先売りのポジションを組みました

 期近が牽引役となって順ザヤ→同ザヤ→逆ザヤ化してきた場合は、時に無限大と言っても良い程、逆ザヤが進行する可能性を持っているためです。週末5月25日では、先限―3番限のサヤ値が+610円。5番限―2番限のサヤ値が▲1260円。一気に、オカメザヤ状態に転換しました。5月25日時点では完全に逆ザヤに進行する可能性も高いため期近・中を買い、期先を売るポジションを推奨しております。

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基礎知識から応用まで No.19

 今週はアラビカコーヒーの限月間のサヤに注目をしてみましょう。

 まずアラビカコーヒー自体、ここ数年間、順ザヤ状態が継続しております。例外的に2005年8月〜9月にハリケーンの影響で「現物が被害を受けたのでは」との思惑で同ザヤ・やや逆ザヤになった期間があるぐらいです。それ以外では、順ザヤ状態です。


 先限―3番限のサヤ値は、2006年度では1000円を割って3ケタになったことはわずか3回のみです。2007年に入ってからは、2500円〜3000円近辺の値で小さく推移をしていましたが、07年5月18日の納会日前後に、一旦1600円近辺に急激に縮小しました。

 しかしその後、先行指標であるB―Hのサヤ値は、07年6月1日現時点では5番限―2番限5月18日・+1980円。5月24日・+1920円。5月29日・+1970円。と3回底値をつけてから反発=拡大をしております。

 この時点では5番限―2番限のサヤ値2000円近辺が支持線とみてもよいのではないでしょうか。サヤのチャートを見ると、縮小の底を打ったように判断してもよいでしょう。


 実際に仕掛けるペアは、6番限―3番限を選び、150円前後を底抜けて縮小すれば、一度損切り撤退すると定めておき、順ザヤの拡大狙いで、期先D月限を買い・期中J月限を売りのポジションを取っていきたいところです。より低リスクの取引を行うのであれば、期先D月限を買い・4番限@月限を売りの、1つまたぎのポジションを取り、時間をかける方法もあります。

 この時点でやや懸念する点は、当限価格と2番限価格の隣同士のサヤ値が、5月31日で+140円・5月1日で+410円とやや小さいことです。順ザヤの拡大を狙う場合は、この値が大きい方が望ましい。期近3本のサヤ値>期先3本のサヤの値となるのがベストの状態です。

 可能ならば、やや長期間保有して時間を味方につけ、拡大トレンドの波に乗っていきたいところです。

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基礎知識から応用まで No.20

今週より各種銘柄の鞘取り情報を掲載して参ります。


【東京一般大豆】07年5月最後の週から期近2本の急激な上げにより期近2本のみ逆ザヤ=オカメザヤ現象に至りました。しかし中限月Iはそれ程、期近に引っ張られず、前週末07年6月8日金曜日には、期近2本のオカメザヤも安定した様子。

その一方で5月末まで急速な縮小をつけた先限―3番限のサヤ値は、6月1日終値+430円を縮小の極値として底値をつけ、反発=拡大をしております。

05・06年は、天候相場のこの時期は順ザヤが順調に拡大していく現象が見られた。ここは3番限を売り先限を買いで、順ザヤ拡大狙いのポジションを基本に攻略していきたいところです。


【東京NG大豆】こちらはブロック帳の上ではちょっといびつな形のサヤ状態です。2番限〜3番限の隣同士のサヤは逆ザヤ状態(▲1100円)に対し、3番限〜4番限のサヤは、かなり高い順ザヤ状態(+2410円)になっています。ここを含む先限月Cと3番限月Iの縮小を、低い証拠金を武器に、小枚数・分割で仕掛けていきたい。先限―3番限サヤ値・07年5月21日+4060円近辺をひとつの損切り目安とします。


【東京コーン】07年6月8日には、期近〜3番限の小さな逆ザヤ現象が順ザヤに戻りました。期近からの逆ザヤ化による縮小に注意して、ここは順ザヤの拡大狙いを取っていきたい。ただし06年度のような先限―3番限サヤ値3000円近辺までの大順ザヤは、あまり期待せず100円〜200円幅で利食いを入れるほうが良さそうです。

注意する点として先限月Dのみ倍率50倍、他限月は倍率100倍の為、油断して枚数調節を間違えないように注意。


【東京アラビカ】前週の記述方針で、期近からのサヤ滑りによる順ザヤ拡大狙いをベースにしていきたいところ。

【東京ゴム】サヤ値は、順ザヤ・同ザヤ・逆ザヤと方向性が定まっていません。サヤ取りでの仕掛けは苦労の割には報われない状態で様子見がベストでしょう。

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