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■何を取引するのか
 トレードするには、対象とする銘柄を選ぶ必要があります。国内株式、株価指数先物、ナスダックなどの海外株式、商品先物、債券先物、外国為替などの銘柄があります。このうち、債券先物は取引の単位が巨額で、個人が取引するには不向きと思われます。ただ、最近では個人でも債券先物を取引できるような環境が整いつつあります。それぞれを個別に見ていきましょう。


@国内株式
 最近では手数料が大幅に下がったことと、インターネットで注文できるようになったことで、取引しやすくなりました。米国などに比べると、注文執行までの時間や投資家に提供される気配値などの情報が不十分です。ただ、他の市場に比べ銘柄の選択の自由度は極めて高く、流動性の高い銘柄も多いので、市場としては非常に魅力があります。


A株価指数先物
 日経平均先物、TOPIX先物、日経300先物です。日経平均先物以外は流動性が低く、デイトレードには適していません。なお、日経平均先物を取引するには1枚当たり100万円以上の証拠金が必要であるうえ、証券会社によっては預り資産が数千万円ないと個人に売買させない(リスクが高いため)会社もあるようです。
 かつては、オンライン(インターネット)取引で株価指数先物を取引できる会社は、あまりありませんでした。しかし、最近では個人対象に日経平均先物を取引できる環境を整えた会社が徐々に出てきて、取引対象となりうるように変わってきました。


Bナスダックなどの海外株式
 デイトレードでよく紹介されるのが、ナスダックなどの海外(おもに米国)株式です。取引するのにある程度の英語力が必要なことと、時差の関係で日本時間の夜でないと売買できません。
 ただ、最近、日本でもデイトレードを教える学校などもでき、海外の証券会社への口座開設などのサポートまでしてくれるところもあるようです。
 ナスダックの場合、株価情報にはレベル1、レベル2、レベル3という端末で公開されています。レベル1はロイターなどの情報ベンダーの端末に表示される、もっともよい売り気配値、買い気配値を提示するもの。レベル2はマーケット・メーカーの提示価格が表示されます。レベル3はマーケット・メーカー専用の端末です。
 このレベル2の情報が個人投資家に開放されたことで、デイトレードが広がったと言われています。銘柄にもよるでしょうが、流動性は高いため、デイトレードに向いた市場と言えます。
 なお、米国市場ではこのレベル2情報をインターネットで見られる情報サービスや、それに付随するさまざまな情報、チャート、分析サービスを行う会社がいくつもあります。このため、個人投資家でも日本の株式市場とは比べ物にならない質の高い情報を入手することができます。


C商品先物
 電子取引の手数料が自由化されて、デイトレードが非常にしやすくなりました。また、商品取引員のネット取引への参入と環境の整備で競争状態となり、一気に普及したようです。ただ、日本の商品先物市場のうち大豆、小豆、ゴムなどの大半の商品は板寄せ方式による取引のため、節ごとに値段が飛びやすく、また売買の機会が限られているためデイトレードに向きません。
 東京工業品取引所に上場されている貴金属4品(金・銀・プラチナ・パラジウム)とアルミ・ガソリン・灯油がサラバによる取引なので、必然的にこのうちのどれかに対象銘柄は絞られます。なお、このうち銀、パラジウム、アルミは商いが薄く、対象外です。パラジウムは1999年までは比較的流動性もありましたが、2000年前半の急騰に伴う取引所の規制措置で、事実上休眠銘柄となりました。
 残る銘柄のうち、ガソリンが最も流動性が高く値動きも活発です。他の銘柄では、灯油が値動きはあるものの、商いがガソリンに比べて薄く、金とプラチナは為替と海外市場が動かないと値動きに乏しい日が多いのが特徴です。2001年9月には原油の上場が予定されており、デイトレードの対象銘柄として期待が持てます。
 数多くの商品取引員がインターネット取引に参入しています。取扱銘柄、提供情報、システムのレスポンスは会社によってかなり差があるようなので、各社のサービスを比較検討して取引する会社を決めるべきでしょう。


D外国為替
 最近では、外国為替の証拠金取引ができる証券会社や商品取引員が徐々に出てきました。ドル円だけでなく、他の通貨が取引できる会社もあります。また、海外の有料ブローカーのサービスを日本語でサポートする会社なども出てきたので、個人投資家にも参加しやすいマーケットになってきました。インターネットでの為替取引は、始まって間もないですが、今後さらに発展が見込まれます。何を取引対象に選ぶかは、各個人の資金量や銘柄との相性、取引のしやすさなどを考えて、各自でご判断下さい。